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2022.05.27
劇的に進化する飲食店のドライブスルーサービスの事例
目次
みなさんこんにちは、ビスコサイネージの渡辺です。
新型コロナウイルスの感染拡大によって、マスクの着用や密を避けるなど、わたしたちの生活様式は大きく変化しました。
そんなコロナ禍では、人との接触を最小限に抑えながらお店の美味しい料理を手軽に楽しめるサービスとしてドライブスルーが再び注目を集めています。
今回はさまざまなドライブスルーの事例をご紹介していきます。
コロナ禍によって増加したドライブスルー需要
2020年頃から急速に感染が拡大し、私たちの生活に大きな変化をもたらした新型コロナウイルスは、コロナ禍から2年以上が経過した今も社会に様々な影響を与え続けています。「人と接触したくない」「感染リスクを抑えたい」「密を避けたい」というニーズが高まるなか、車に乗ったまま商品の購入&受け取りが行えるドライブスルーはこうした消費者ニーズに応えるサービスとして利用者が増えています。
多種多様な現代のドライブスルーサービス事例
コロナ禍の巣ごもり消費によって需要が増加しているドライブスルーは、飲食店各社がサービスの質や利便性向上を目指して日々改善を行っているため、劇的に進化を遂げています。ここでは、最新のドライブスルー事例をご紹介していきます。事例1:タッチモニターを活用したサブウェイのドライブスルー
サブウェイは2009年頃からアメリカにある一部店舗のドライブスルーにタッチパネル式キオスク端末を導入しており、お客さんは車に乗ったままタッチパネルを操作して注文を行います。お客さんが乗車している車によって高さが変わるため、それぞれのお客さんにとって最適な位置にメニューが表示できるように情報を表示する位置を上下に移動できるように工夫がされています。
また、サブウェイでは一つのサンドイッチを注文するのにも様々な要素を選択する必要があり時間がかかってしまうため、電話番号と紐づけて自分がオーダーした注文内容を保存しておくことができるようになっており、再来店時にスピーディーに注文を行うことが可能です。
事例2:カーナビを使ったドライブスルーを提供するBMW
BMWはレストラン向けオンライン注文ソフトウェアのメーカーであるOloと共同で、アメリカのドライバーを対象にカーナビから商品を注文してドライブスルーで受け取れるシステムの試験運用を実施しています。ドライバーはBMWのナビゲーションシステム「iDrive」のダッシュボードから、商品の注文&支払い、店舗までのナビゲーションを表示することができます。
注文できる店舗はOloと提携している7万件の飲食店のうち試験運用に参加している2店舗で、走行中の安全を確保するためにお気に入り登録されている商品、または直近で注文した商品のみを注文することが可能です。注文を済ませると、商品を受け取る店舗までの道のりをナビゲーションシステムが提案してくれるので、指示に従ってお店に向かいドライブスルーレーンで商品を受け取ります。
カーナビを使ったドライブスルーサービスは、BMWに先駆けてGMが2017年頃から実施していましたが、利用率の低さなどを理由に2022年3月にサービスの提供を終了しています。
事例3:モバイルオーダーを導入しているChipotre
アメリカ発祥のメキシカンファストフードチェーンの「Chipotle(チポトレ)」はモバイルオーダーをドライブスルーに導入しています。最近では日本のドライブスルーでも導入されていますが、同社ではドライブスルーの利用はモバイルオーダーに限定されています。事前にアプリやWEBから、受け取る店舗、商品、受け取り時間の選択、決済を完了させ、ドライブスルーレーンの受け取り窓口で出来上がった商品を受け取ることが可能です。
事前に注文するシステムなので、レーンの混雑を軽減することができます。
事例4:遠隔システムを活用したChick-Fil-Aのドライブスルー
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アメリカを中心に展開しているチキンファストフードの「Chick-Fil-A(チックフィレイ)」では、一部店舗でスタッフがFaceTimeを使って自宅から注文を受け付ける方法を試験導入しています。
同社ではもともと、ドライブスルーで一般的なスピーカーボックスを使った注文方法ではなく、iPadを持ったスタッフがドライブスルーの列に並んでいるお客さんの注文を取りに行くという方法を採用していましたが、悪天候や新型コロナウイルスから従業員を守るためにiPadをさらに活用した新しい取り組みとして、こうしたチャレンジを実施しています。
事例5:オンライン画面を使ってつながりを感じさせる接客を実現するスターバックス
スターバックスでは約3,800店舗に設置されたデジタルスクリーンを通して、テレビ電話のような形でバリスタが注文を受けています。スタッフの顔が見えることで、音声だけの機械的なやり取りではなく、スターバックスならではのバリスタとお客さんのつながりを感じさせる接客をドライブスルーでも実現しています。また、電子ディスプレイにはAI技術を使って天候や時間帯に応じたおすすめのドリンクやフードが表示され、その都度最適な情報表示が行われています。
事例6:音声AIシステムを使ったオーダーを実施するCheckers&Marco’s Pizza
アメリカで展開しているファストフードチェーンの「Checkers(チェッカーズ)」は、自動音声AIシステムを使ったオーダー受付を実施しています。シリコンバレーに本社を置くPetro社が提供している音声システムが採用されており、訛りや口語もしっかりと認識し、テスト時にはスタッフをほとんど介在させずに98%以上の注文精度を実現しているそうです。
また、アメリカで展開しているピザチェーンの「Marco’s Pizza(マルコピザ)」も独自のAI音声オーダーシステムの試験導入をしています。
同社のAI音声システムは英語とスペイン語に対応しており、様々なアクセント、方言を理解することができるそうで、試験導入前に実施されたテストでは100%の注文精度を実現しているそうです。
まとめ
以上、今回はコロナ禍によって需要が増加しているドライブスルーの事例についてご紹介しました。ドライブスルーを利用する人が増えたことで、レーンに行列ができたり、待ち時間が長時間化するといったことが課題となっていますが、こうした課題を解決し、顧客満足度やリピート率を向上させるために各社がさまざまな挑戦を行いながらサービス改善を行っています。これからますますわたしたちの生活に欠かせない存在となっていくであろうドライブスルーが今後どのように進化していくのか目が離せません。
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