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2022.07.08

【体験レポート】日立LGデータストレージの「混雑状況計測」と「スマートストア」

みなさんこんにちは、ビスコサイネージの渡辺です。
コロナ禍によって重要度が増している混雑状況測定と近年注目を集めているスマートストア。
先日、株式会社日立LGデータストレージ様にお邪魔し、同社が提供している混雑状況測定システムとスマートストアを見学させて頂いたのでその様子をご紹介していきます。


店内の「混雑状況」をリアルタイムで計測

最初にご紹介いただいたのが、施設や店舗内の混雑状況をリアルタイムで把握できるシステムです。

混雑状況を測定する際には主に「カメラ」と「センサー」の2つの方法がとられますが、それぞれ以下のような特徴の違いが挙げられます。
●カメラ:視覚的に情報をとらえやすいが、プライバシーの面で課題がある
●センサー:正確に情報を得られるが、コスト面で課題がある

同社の混雑測定にはセンサーが採用されており、出入り口に1台ずつ赤外線センサーを設置し、何人の人が入店、退店したかを計測することで、混雑レベルの可視化が行われています。
混雑レベルの表示イメージ

不特定多数の人が利用する施設や店舗でこのような情報が提供されていると、利用者は混雑を回避した行動をとることができて安心です。
複数のテナントが入っている商業施設では、各店舗の混雑状況を表示することで、空いている場所から利用するといったように行動計画が立てやすくなるなど、利用者の利便性も高めることができますね。



センサーで取得したデータはクラウド型のデータプラットフォームに収集・蓄積され、いつでも簡単に確認が行えるようになっているそうです。
データはさまざまな形で可視化されるので、データ分析を行うことで効果的な施策を実施するのに役立てることができます。
例えば、1日の来店客数の推移を表したデータからは、どの時間帯が混むのかを把握できるため、効率よくスタッフを配置するといったことが可能になります。
1日の来店客数の推移データ

また、センサーを設置している場所のリアルタイムの動線を2D、3Dで表示して店内のどこに人がいるのかを確認することもできるとのことでした。
写真のような2D、3Dの見取り図は、自分で作成する必要がなく図面を読み込ませるだけで簡単に自動生成してくれるそうです。
混雑測定をしている空間の2D、3D見取り図

パソコンやスマートフォンから遠隔で管理できるという点もポイントで、センサーを設置していれば距離に関係なく遠い場所からでもリアルタイムの情報が確認できます。
デモンストレーションでは、韓国オフィスのリアルタイムの情報を見させてもらいました。
韓国オフィスのリアルタイム情報


新しい購買体験を提供するスマートストア

次にスマートストアのデモンストレーションを行っていただきました。



日立LGデータストレージが提供するスマートストアでは、買い物するお客さんは、入店時に顔認証またはQRコードで認証を行います。
店内では、自由に商品を手に取って買い物バックに入れることができ、通常の買い物のように商品のバーコードをスキャンしなくても自動的に仮想カートに商品が追加されていきます。
退店時には手に取った商品が自動で計算されているので、事前に登録しているクレジットカードなどで決済を行うだけでOKだそうです。

出典:日立LGデータストレージ

このように今までにないショッピング体験を可能にしているのが、重量センサーと赤外線サーを使った顧客動線の追跡技術です。

通常のスマートストアでは、商品ごとに個別の重量センサーを設置し、重量の増減を測定することでお客さんがどの商品をいくつ取ったかの判断が行われるそうですが、同社のスマートストアでは、さまざまな商品が陳列されている1枚の天板の四隅に重量センサーを設置し、板のバランスからどの位置の商品が何個取られたのかを正確に検知しているそうです。
コンパクトな形をした丸形のセンサーが重量を感知(イスラエルのShekel Brainweigh社の重量センサー)

商品が棚から取られたかどうかの判断は、事前に登録された商品の重さをもとに行われるため、お菓子のように1つの商品の重量にばらつきがないものは正しく感知できるとしても、野菜や果物のように1つあたりの重量にばらつきがあるものを正確に感知するのは難しいのではないか?という疑問が湧きましたが、この重量センサーは複数のサンプルの重さを登録してどれくらい重さにばらつきがあるかを認識して判断しているので、野菜なども問題なく置けるとのことでした。

こんなに小さい装置でどこの商品がとられたのかを判断できる上に、重量にばらつきがあるものにも対応しているなんてすごいな!と感心してしまいました。

そして、もう一つスマートストアにおいて重要になるのが赤外センサーの存在です。
上段でご紹介した重量センサーはどの商品が何個取られたかを正確に感知することはできますが、商品棚の前に複数人のお客さんがいた場合、誰がどの商品を取ったのかを判断することはできません。
そのため、赤外線センサーを使って動線と誰が手を伸ばしたのかを検知し、重量センサーで感知した棚の位置に誰が手を伸ばしたのかを計測することで、誰が何を購入したかを正しく判別しているそうです。
2つの赤外センサーがお客さんの動線・手伸ばしを検知している

スマートストアは、レジ待ちをなくしたり、手ぶら決済ができたりと今までにない購買体験をお客さんに提供するだけでなく、お客さんが2つ取った商品のうちどちらを商品棚に戻したのか、試供品を置いてどれを手に取ってもらえたのかといったデータを取得してマーケティングに活かしたり、リアルタイムで在庫の状況を把握して、商品の補充を適切に行い販売機会のロスを防ぐなど、店舗側にもさまざまな効果が期待できます。

このように双方にとってさまざまなメリットがあるスマートストがこれからどのように普及していくのか目が離せませんね。わたしも次は実店舗を利用してみたいと思います。


まとめ

以上、今回は日立LGデータストレージ社で見学させていただいた混雑検知とスマートストアについてご紹介しました。
どちらも近年注目を集めているソリューションですが、デモンストレーションをしてもらったことで今まで漠然としていたことがどのような技術を使って実現されているのか理解を深めることができました。

いろいろな説明をしてくださるなか担当者の方がおっしゃっていた「スマートストアは店舗の無人化を目指しているわけではなく、買い物体験を変えることを目指して取り組んでいる」という言葉が印象的だったのですが、今回見学させて頂いたスマートストアがこれから普及していくことでわたしたちの購買体験は大きく変化し、利便性も向上していくと感じました。
技術が進歩していくにあたって今後さらに進化していくであろうスマートストアの動向を引き続き追っていきたいと思います。

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