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2023.02.10

小売店舗の進化を支えるAIカメラとは?

小売店舗イメージ みなさんこんにちは、ビスコサイネージの渡辺です。
小売業界では、リアル店舗の利便性向上、そしてリアルとデジタルが融合した新しい購買体験を提供するためにデジタルサイネージや電子チラシ、アプリ、AIカメラなどのデジタル技術の活用が進められています。
今回は、そのなかでも小売店舗で活用が進んでいるAIカメラについてご紹介していきます。


現状維持では優位性を保てない、小売店舗の現状

デジタル技術の発展・普及によって、わたしたち消費者の購買行動は大きく変化しています。
その要因となったのがECサイトの普及です。今までは、お店に足を運ばなければ物を買うことができませんでしたが、今ではクリックひとつでなんでも購入することができます。
ECサイトはいつでも簡単に買い物ができ、購入した商品がすぐ届くという手軽さに加え、ウェブサイトやアプリ上で、誰が、どこで、何を、どれくらい閲覧し、どのような商品を購入したかといった情報の取得・分析をし、ユーザーの好みや行動に最適化されたレコメンド情報、サービス、商品の提供が行われるなど、利便性も大幅に向上しています。
ネットショッピングイメージ リアル店舗には、「実際に商品を手に取って見れる」「店舗の雰囲気を楽しみながら買い物ができる」といったECサイトにはない強みもありますが、ECの利便性が向上しているいま、既存のサービスを提供し続けているだけでは優位性が失われてしまします。
また、小売業界では、労働人口減少に伴う人手不足、不正や盗難防止、適正な在庫・商品補充のタイミング管理など、店舗を運営するにあたってさまざまな課題があげられます。

リアル小売り店舗では、こうした課題を解決し、店舗運営の効率化、そしてユーザーに新しい購買体験を提供するために、AIカメラなどのテクノロジー技術の活用が進められています。


小売業界で活用が進む「AIカメラ」

ここでは、小売業界での活用が広がっているAIカメラについて見ていきましょう。

AIカメラとは?

AIカメラとは、名前の通りAI(人工知能)が搭載されたカメラのことです。映像を記録する一般的なカメラとは異なり、⑴画像や物体の認識、⑵データから未来の事象を予測できるといった特徴があります。
AIカメライメージ
▼AIカメラでできること

・画像、物体、音声認識
→性別や年齢の推定、不良品の振り分け、不審者の検出、人の動作 etc

・予測
→売上・需要の予測、広告パフォーマンスの予測、商品やサービスのレコメンデーション etc

・実行
→自動翻訳、チャットボットによる自動対話 etc


小売業界におけるAIカメラの活用

ここでは、AIカメラがリアル小売店舗でどのように活用できるのかを見ていきましょう。

属性分析

AIカメラを活用することで、店内にいるお客さんの性別や年齢、どれくらい滞在したかをリアルタイムで分析することができます。
これらの情報を把握・分析することで、お店で販売する商品の品揃えや販促プロモーションの検討に役立てることができます。
属性分析イメージ

顧客動線の分析

AIカメラを活用することで、お客さんがどのように店内を見て回ったのか、滞在時間を可視化することができます。
これらの情報を取得・分析することにより、店内の売場配置が最適化されているか、来店者属性ごとの動線比較が可能になり、最も効果的な店舗レイアウトの実現に役立てることが可能です。
顧客動線分析イメージ

購入に至らなかった商品情報も可視化

AIカメラを活用することで、実際に購入された商品以外の情報が得られるようになります。
今までリアル店舗では、お客さんがレジでお会計した商品(実際に購入されたもの)の情報しか得られませんでしたが、AIカメラはお客さんがどの商品の棚の前で立ち止まったか、どの商品と比較検討したかなど、実際に商品を購入するまでの行動や買われなかった商品情報も収集・分析することが可能です。
これらの情報は商品の陳列場所や発注量、陳列量を最適化するのに役立ちます。
購買行動分析イメージ

商品棚管理の自動化し、欠品が起こりづらい売場づくりをサポート

AIカメラを活用することで、欠品が起こりづらい売り場を作ることができます。
今までは、担当者が定期的に商品棚の状態を目視でチェックして商品補充のタイミングを見極めていました。リアルタイムの状態を常に把握できれば問題ないですが、商品の在庫が少なくなっているのに補充ができていなければ、販売機会を逃してしまう可能性があります。
AIカメラは、こうした人による確認作業の手間を省き、商品棚の在庫管理を最適化することができます。
商品棚管理の自動化イメージ

デジタルサイネージの広告最適化

AIカメラを活用することで、デジタルサイネージの広告配信を最適化することができます。
最近、小売店舗にも導入が進んでいるデジタルサイネージですが、従来の広告配信では、いつ、どのタイミングでも同じ広告を配信し続けるというのが一般的で精度の高い販促が行えていませんでした。
しかし、AIカメラは商品棚の前を通ったお客さんの年齢や性別を分析し、属性に合った広告配信を行うことが可能です。
その場にいるお客さん一人一人に最適化した広告を配信することで、より効果的な販促が可能となり、売り上げアップの効果が期待できます。
デジタルサイネージ広告最適化イメージ

AIカメラを活用しているリテール事例

ここでは、実際にAIカメラを活用している小売り店舗の事例をご紹介していきます。

イオンスタイル

イオンスタイル有明ガーデン店では、商品棚の値札や商品名を表示する部分に映像コンテンツなどを表示できる「ビデオレール」と呼ばれる機器を導入しています。
価格情報はデータ更新で簡単に変更可能なので、スタッフが都度値札を変える必要がなくなります。
また、電子値札としての機能に加えて備え付けのカメラが商品棚の前にどんな人が売り場にいるのかを分析し、ディスプレイに表示されているQRコードを読み込むと年齢や性別に合ったレシピ情報の提供が行えるようになっています。
出典:newswitch(商品棚に動画コンテンツを配信)


イオンスタイル川口店では、売場にAIカメラを設置し来店客の買い物動線や各売り場での滞在時間、お客さんが手を伸ばした商品情報などを収集し可視化しています。
「立ち寄り率が悪い売場」「商品が手に取られている、取られていない」が明確になり、売れ行きがいい商品・悪い商品の要因を分析が行えます。
さらに、同店舗ではAIカメラが売り場での滞在時間から接客を必要としていそうなお客さんを感知して、スタッフが持っているスマホに通知する試みが行われています。
AIが売場の状況を判断してくれるので、スタッフが常に売場に滞在しなくても必要な時に接客対応ができ、販売機会のロス防止にも効果を発揮します。


ビスコサイネージのAIカメラ

弊社でもAIカメラ「AWL Lite」を取り扱っております。
AWL Liteはどんなデジタルサイネージにも簡単に取り付け可能で、リアルタイムで高精度な効果分析検証ができます。
取得するデータは、自動的に数値化されて映像が残らないようになっているので、データの消去作業が不要で、お客様のプライバシーも保護できて安心です。
電源につなげるだけですぐにご利用いただけるお手軽さも特徴です。

AWL Liteでできること

・属性分析
デジタルサイネージの前を通った人の人物属性(性別・年齢)を日時、時間別に分析して、顧客増を可視化することができます。
デジタルサイネージを視聴した人、視聴していない人の判別も可能です。

・視聴率分析
デジタルサイネージを注視した人の特定と視聴時間を日時、時間別に分析できます。
デジタルサイネージに配信する広告のA/Bテストとして活用可能です。

・ターゲット広告の配信
瞬時にAI解析を行い、属性に適した広告を自動配信できます。
効果的な販促が可能となり、売上を向上させるのに役立ちます。
AWL Lite(bisco signage) AWL Litenewswitch(bisco signage)

弊社では、お客様のお悩みやご要望を丁寧にヒアリングし、デジタルサイネージやAIカメラなどの機器導入から運用・保守サポートを実施しております。
デジタルサイネージやAIカメラにご興味をお持ちの方、導入を検討中の方はお気軽にご相談ください!(お問い合わせはこちら


まとめ

以上、今回は小売業界で活躍しているAIカメラについてご紹介しました。
AIカメラは、リアル小売店舗のサービス向上や新しい購買体験を提供するために欠かせない存在です。
これから小売業界がAIのようなデジタル技術を活用してどのように進化を遂げていくのか目が離せません。

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