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2023.06.09

デジタルサイネージとパーソナライズした情報発信の最新事例

デジタルサイネージを視聴する人 みなさんこんにちは、ビスコサイネージの渡辺です。
情報を発信するツールとしてさまざまなシーンで活躍しているデジタルサイネージですが、最近では、単に同じ情報を発信し続けるのではなく、見ている人に合わせてコンテンツを出し分ける「パーソナライズ化」が重要視されています。
今回は、パーソナライズした情報発信の重要性とデジタルサイネージを使って行われている情報発信の最新事例をご紹介していきます。


デジタルサイネージについて

デジタルサイネージとは、液晶などを使ったデジタル型の情報発信・広告媒体のことをいいます。
デジタルサイネージは、アナログの看板やパネルでは扱えなかった動画や音声をコンテンツとして配信することができます。使用用途や訴求したい内容に合わせた柔軟な使い方が可能なので、最近では、ビジネスや店舗、空港といった公共施設など、幅広いシーンで活用されています。
デジタルサイネージ

デジタルサイネージは「時」と「場所」に適応する

デジタルサイネージはなぜ様々なシーンで活用が進んでいるのでしょうか?
その大きな理由としてあげられるのが、ディスプレイに表示するコンテンツの内容を柔軟に変更できるという点です。デジタルサイネージはモニターが見られている時間帯や設置場所に応じて自由に表示内容を変えられるので、「時」と「場所」に適応した情報発信が可能となっています。
一方、従来のアナログ型看板やパネルはデジタルサイネージのように見られる時間や設置場所に応じて自由に内容を変えることはできず、一度製作したコンテンツ内容でいつでも、どこでも、一定の期間訴求し続けなければいけません。
このように、デジタルサイネージは看板やパネルではできない柔軟な訴求が行える情報発信媒体だからこそ重宝されているのです。


パーソナライズした情報発信の重要性

今まで行われてきた情報発信や広告表示は、不特定多数の人に対して同じ情報を届けるというのが一般的でした。
しかし、こうした情報は機械的に発信されたものという印象が強く、相手に届きづらいという側面があります。単に同じ情報を流し続けているだけでは、視聴者の心を動かすのが難しいため、最近では視聴者ひとりひとりに合った情報発信の重要性が高まっています。

デジタルサイネージでパーソナライズした情報発信

情報発信をパーソナライズ化するために注目されているのがデジタルサイネージです。
自由にコンテンツ表示が行えるデジタルサイネージにさまざまなデータを連携させることで一人ひとりのターゲットに最適化した情報を表示することができます。
例えば、AIカメラを使ってデータを取得、分析すれば、ターゲットの年齢や性別に合った広告や情報を表示することも可能です。
このように、視聴者が必要としていることや興味があるであろう情報をパーソナライズして発信することで、情報の伝わり方の精度が格段に上がり、効果的な情報発信が行えます。
また、情報を受け取る側の満足度向上にもつながります。


▼パーソナライズした情報発信の例

・ターゲットの属性に基づく情報提供
ターゲットの年齢や性別などの属性情報をもとに、興味のありそうな情報や広告配信を行うことができます。


・ターゲットの興味関心に基づく情報配信
ターゲットが興味を持ちそうな分野、趣味に関する情報を配信することができます。


・タイミングに基づく情報配信
ターゲットの行動パターンやディスプレイを見ている時間帯などを分析して、視聴しているタイミングに合った情報を配信することができます。


パーソナライズした情報発信の事例

ここではパーソナライズした情報発信を行っている最新の事例をご紹介していきます。

「100人100通り」の情報を表示する次世代型ディスプレイ

デルタ航空とアメリカのスタートアップ企業ミスアプライドサイエンスが協業して設置している最新のディスプレイ「パラレルリアリティ(PARALLEL REALITY)」。
このディスプレイが凄いのですが、一体なにが凄いのかというと、最大100人の利用者に対して1つのディスプレイを使ってそれぞれにパーソナライズしたフライト情報を表示できるという点です。100人が同時にディスプレイを見ても100通りの情報を映し出せるそうで、自分の隣に人が立っても自分が受け取る情報とその人が受け取る情報は異なります。自分が他の人の情報を見ることや他の人が自分の情報を見ることはできないようになっているとのこと。そんなことが本当に可能なのか?!と半信半疑になってしまいますが、どうやら本当にできるようです。


保安検査場を通過した先にパラレルリアリティディスプレイは設置されており、この最新技術を使って情報を受け取りたい乗客は事前に専用端末から搭乗券のスキャンorデルタ航空アプリの利用者は顔認証を行う必要があります。この登録を行わないとスクリーンが作動しないようになっているそうなので、プライバシー面も安心です。

パラレルリアリティディスプレイイメージ 出典:デルタ航空(パラレルリアリティディスプレイ利用イメージ)

この操作を行うと、乗客の情報と位置情報が結びつき、設置されたモーションカメラが対象者の位置を追跡します。それによってどの位置からモニターを見ても、その人に合った言語でフライト情報(行き先、搭乗口、搭乗時刻、スタンバイの状況など)を受け取ることができます。
パーソナライズした情報が表示されているデジタルサイネージ 出典:デルタ航空(パーソナライズした情報が表示されているデジタルサイネージ)


たとえすぐ隣に人が立っていたとしても、その人と自分が受け取る情報は違うものだそう。隣の人に顔を寄せて情報をのぞき見しようとしても、「距離をとってください!」というアラートが表示され、情報が見られないようになっているそうです。

次世代型ディスプレイ「パラレルリアリティ」の仕組み
一般的なディスプレイは通常、1つのドットや画素(ピクセル)が同じ光を出しますが、パラレルリアリティは、1つのドットが1万8000個もの異なる色と明るさの光を異なるエリアに向けて同時に放てるそうです。そして、その光線をソフトウェアで制御して左右、前後、角度が異なる位置に立っている特定の人に向けることで、同時に複数のパーソナルな情報表示を可能にしているそうです。
パラレルリアリティが設置されているデトロイト空港では、ディスプレイ手前にある専用端末で個人を認識した後、天井に設置されたカメラが対象者の動きを追跡して情報を出しているそうです。

パラレルリアリティと一般のディスプレイ違い 出典:Misapplied Sciences(一般のディスプレイとパラレルリアリティの違い)

今までは、空港に設置された大きな電光掲示板に表示された複数のフライト情報から自分が搭乗する便の情報を探して確認するというのを当然のように行っていましたが、改めて考えてみるとなかなか大変な作業です。このように今まで当たり前に行っていた一連の行動が不要になるなんて画期的としか言いようがありませんね。
この技術を使えば空港だけでなく、街中や商業施設、駅などさまざまな場所でパーソナライズした情報発信が行えるようになります。ひとりひとりに合った精度の高いアプローチができるので、広告やエンタメ分野への活用も期待ができます。


まとめ

以上、今回はパーソナライズした情報発信の重要性と最新の技術を使ったデルタ航空の事例をご紹介しました。
デルタ航空のパラレルリアリティディスプレイは、SF映画で描かれるようなことが現実世界で実現されていて驚きました。
この技術は、これらからの情報発信の在り方を大きく変えてくれることでしょう。実際に凄さを体感したいので、早く日本にも導入されてほしいです。

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