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2021.03.19

なにこれ面白い!今注目の「ダイナミックDOOH」とは?

ダイナミックDOOHイメージ みなさんこんにちは、ビスコサイネージの渡辺です。
みなさんは「OOH」や「DOOH」、「ダイナミックDOOH」という言葉を聞いたことがありますか?
私自身、この業界に入ってから初めて耳にした言葉で、最初はなんのことかさっぱりわかりませんでした。
今回はそんな「OOH」や「DOOH」、「ダイナミックDOOH」の意味や事例についてご紹介していきます。


OOH、DOOHとは?

OOH(オーオーエイチ)とは「Out of Home」の略称で、家の外で接触する広告(屋外広告)を意味します。
電車の中吊り広告や駅にある交通広告、大型ビルに設置された看板、ラッピングカーなどがこれにあたります。

そして「OOH(屋外広告)」にデジタルの“D”を付けたものが「DOOH」と呼ばれており、デジタル屋外広告を指します。つまり屋外広告の中でもデジタルサイネージを使った広告のことですね。
街中にある大型ビジョンや駅に設置されているタッチパネル式の案内板、商業施設に置かれているフロアマップなどの媒体がこれにあたります。
DOOHはポスターや看板など既存のOOH広告と違い、スピーディーな情報発信が可能となっています。


注目されるダイナミックDOOH

最近では、「DOOH」にさらに“ダイナミック”を足した「ダイナミックDOOH」が注目を集めています。
これは、今までのデジタルサイネージのようにあらかじめ決められたコンテンツをスケジュール通りに配信するのではなく、AIやセンサー、カメラなどのテクノロジー技術を使って外部情報を取得し、リアルタイムでそれらの情報とデジタルサイネージを連携させることで、「その時、その場所、その人」に合ったコンテンツを配信するというものです。
そうすることで、機械的に発信されたメッセージという位置づけではなくなり、受け手は「今の自分」に向けられたメッセージという感覚を覚えます。

このように、見ている人の「今」に寄り添ったコンテンツ配信をおこなうことで、「何気なく見たけど、なんだかすっごく心に残った」といった体験を実現することができるのです。


ダイナミックDOOH事例

ここではダイナミックDOOHとは一体どういった広告なのか、具体的な事例をご紹介していきます。

事例1:刻々と変わる桜の開花情報をお届け「金麦花見サイネージ」

サントリーは金麦のプロモーションとして、東京メトロの主要13駅に設置されたデジタルサイネージを使って桜の開花情報と連動した広告の配信をおこないました。

具体的には、公園ごとの開花情報や開花予想日、天気、時刻などの情報をもとに、駅ごとに最も桜が見ごろの公園を割り出してクリエイティブを生成し、各駅のデジタルサイネージに配信するというものです。
新しいクリエイティブは30分ごとに自動で生成され、そのクリエイティブパターンはなんと10億通り以上にもなります。
あらかじめ決められた内容のものを配信するのではなく、刻一刻と変化するリアルタイムの情報を踏まえたコンテンツを発信することで、「広告を見ているその瞬間」を捉えた人を動かすコミュニケーションを実現しました。
これは金麦ブランドが目指す「身近な幸せにきづいてもらうこと」を体現する取り組みとなりました。

事例2:思わず目で追ってしまう、British Airways「Look Upキャンペーン」




イギリスの大手航空会社である「British Airways」がおこなったキャンペーンでは、ロンドンのとあるビルに設置された大型デジタルサイネージのスクリーンに映し出された男の子はおもむろに何かを指さして歩き始めます。
指さしている先をよく見てみると、空を飛ぶ本物の飛行機の姿が。そしてデジタルサイネージには今飛んで行った飛行機の便名と発着都市の情報が表示されています。

これは、British Airwaysのフライト発着情報はもちろん、ビーコンを使って飛行機がどのタイミングでデジタルサイネージの上を飛んでいるかを正確に把握し、実際に飛んでいる飛行機の動きに合わせてコンテンツが流れるように設定されています。
また、天気が悪い時に男の子が指をさしている飛行機の存在が認識できないということが起こらないように天気情報も活用されています。

このキャンペーンではこれら複数の外部情報を参考にしながら、「飛行機がデジタルサイネージの上を通っている」かつ「しっかり飛行機が見える」という確実なタイミングでコンテンツ配信が行われています。
リアルとディスプレイを絶妙にリンクさせることを実現した取り組みとなりました。

事例3:雨を楽しいものに!Doveの「Just do showerキャンペーン」




Doveはニューヨークタイムズスクエアの大型デジタルサイネージで「雨」を使ったキャンペーンをおこないまいた。
ディスプレイに映し出された女性はどうやらタイムズスクエアに雨が降ってくるのを待っているよう。
そして雨が降り出すと女性は楽しそうにシャワーを浴び始めるのです。
そう、なんとこれは「今」雨が降っているタイムズスクエアをシャワールームに見立てているのです。
「雨」というと、「濡れるのが嫌」、「移動が大変」「道が混む」といったように、なんだか嫌だなぁという気持ちになってしまいがちですが、雨をシャワーに見立てて楽しそうにシャワーを浴びている女性を見たら、なんだかこちらまで楽しい気持ちになってしまいますね。

このキャンペーンでは、現実世界とディスプレイの中をリンクさせただけではなく、「雨ってちょっと憂鬱だなぁ」と思っていた人の気持ちをハッピーな気分にさせてくれるところが素晴らしいと思います。

事例4:視線を検知 資生堂「マキアージュのキャンペーン」




資生堂マキアージュは日本初の人工知能型屋外広告を使ったプロモーションを六本木で実施しました。
デジタルサイネージの前に立つと三色のルージュの画像とともに、「あなたなら、どの色を選ぶ?ルージュの先を見つめて」というメッセージが表示されます。
指示に従うと自分が見つめたルージュがズームされ、商品情報や広告が表示され最後にはクーポンのQRコードがプレゼントされるという流れになっています。

これはどのような仕組みになっているのかというと、デジタルサイネージに搭載されたカメラと人工知能を使って人の「白目の面積」を検知し、どのルージュを見ているかを判定して異なったクリエイティブを出し分けているそうです。
スクリーンをタッチしたり、大きな動きを加えることなくインタラクティブなやり取りができるなんてすごいですよね。
仕組みを知らずにこのプロモーションを体験したら、気持ちを悟られたようで「なんでわかったの?」とついつい興奮してしまいそうです。


まとめ

以上、今回はダイナミックDOOHの事例を中心にご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
テクノロジー技術の進化に伴い、屋外広告はさらなる可能性を秘めています。これからも見ている人に寄り添った面白い事例が増えていくと思うので楽しみです。

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